EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【オーレリアン編】
(あ!これは家族写真?)
写真立ての中には金髪美人なオーレリアンの母親と、彼女の息子達の姿があった。
上品に佇むフェオドール、その隣でピースをしているルカ、そして母親に後ろからギュッと抱きしめられている小さなオーレリアン。
(皆さん、幸せそう…)
温かい笑顔で写っている家族を眺めていると、小鳥の心までほんわかしてくる。
「何にやけてるの?気持ち悪い」
「えっ!あ、すみません…!」
「ふーん…」
写真と小鳥の顔を交互に見てオーレリアンは納得したような声を出した。
「いいですね、家族写真」
「そう…?」
「はい。私も…お母さんと一緒に写真を撮れば良かったな……そうすれば、離れていても寂しくないような気がします」
小鳥の声が少し沈む。
その些細な変化に気づいたオーレリアンはちょっと躊躇ってから口を開いた。
小鳥を元気づけたくて。
「お前はっ……寂しくなったら…電話すればいいだろ。母親が死んだわけじゃないんだから」