EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【オーレリアン編】
一応、教室らしいが座席はない。
生徒達は皆、思い思いのところに立って教師が来るのを待っている。
「あ!小鳥!」
「おー、小動物」
入ってすぐルカとカロンを発見した。
「この授業に連れてくるなんて…何考えてるんだよオーレリアン!」
「仕方ないだろ。静理と二人きりなんかにさせられるか」
怒るルカに冷めた眼差しを送る。
オーレリアンは握っていた小鳥の手を乱暴に離した。
「ぶっちゃけこの授業は実技だぜ?小動物のあんたにできるのか?」
「わ、わかりません…」
なんせ「狩り」だ。
一体何をやらされるのだろうか。
嫌な予感に胸をバクバクいわせていると、授業開始を告げるチャイムが鳴った。
ザワザワしていた教室内が次第に落ち着いてくる。
とその時、廊下へ通じる扉が開き、教師が入ってきた。
コツコツと、優雅な靴音が響く。
「は…?えっ!?なんであいつが…!?」
やって来た教師の顔を見て大声を上げるルカ。
「おいおい、マジかよ」
カロンも目を見開いた。
そんな弟達を見て「長男」は爽やかに微笑む。
「こんにちは、生徒諸君。白魔・クラヴィエです。今日の授業は特別に僕が教えるよ」