EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【オーレリアン編】
生徒達がざわついた。
「危機的状況…?」
小鳥が首を傾げる。
「例えばだ。君達がもう一週間、血にありつけていないとしよう。フラフラで、獲物を襲う力も出ない。さあ、どうする。カロン・クラヴィエくん、答えてごらん」
「あ?そんなの決まってる。自分の血でも舐めときゃいいだろ」
「うん。君ってやっぱり期待を裏切らない馬鹿だね」
「あんた…ケンカ売りに来たのか?」
弟をからかってクスクス笑いながら、白魔はコツンと歩き出す。
「自分一人じゃどうにもできない時は…他の力を借りればいいさ」
出入口の扉に手を掛け、彼はにこやかに言った。
「僕達にとって頼れるパートナーを紹介するよ」
扉が開け放たれた瞬間…。
――キィーキィー!!
バサバサという音と共に何十匹ものコウモリ達が教室の中へ飛び込んできた。