EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【オーレリアン編】

「コウモリ!?」

頭上を飛ぶコウモリ集団を見上げながらルカが驚き顔で叫ぶ。

「コウモリが頼れるパートナーなのか?」

カロンが首を傾げていると、白魔が食事を乗せて運ぶサービスワゴンのような台車をガラガラと押してきた。

「コウモリって色んな種類がいるんだけど、多くは果実や虫なんかを餌にしているんだ。その中で、この子達は血液を餌にする珍しい種類のコウモリでね。僕達闇人にとって良き友となる」

白魔はズバリ言った。

「仲良くなると、餌を分けてくれるのさ」

「ようするに、自分で狩りができない時はコウモリから血を恵んでもらえってことか」

オーレリアンの独り言を聞いていたのか、地獄耳の白魔が笑顔で頷く。

「今日は皆に彼らと仲良くなってもらうよ。気が合いそうな一匹を選んでグルーミングしてごらん」

「グルーミング?毛づくろいってこと?」

ルカが確認するように尋ねた。

「そう。クシはここにあるから」


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