EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【オーレリアン編】
「じゃあこのCDはメスブタが落とす前から壊れてたってことか」
「わ、私のせいじゃなかったんですね…」
ホッと一安心。
だがしかし、ルカの心境は真逆だ。
「ヤバイヤバイヤバイ!捨てるべき?」
「壊れたからって勝手に捨てるのは……。謝りませんか?」
「それ死亡フラグ立つから!絶対やっちゃダメ!」
すかさず答えたルカに対し、小鳥は首を傾げる。
「なぜですか?素直に謝ればフェオさんだってわかって…」
「くれないんだよ!キレるとめっちゃ怖いからヤダ!」
ルカはCDを怯えた目で見つめた。
「しかもこれあれだろ?フェオの師匠のCDだろ?わざわざハンガリーまで買いに行ったっていう…!」
ジャケットにはヴァイオリンを構えた黒髪男性の写真が載っている。
どうやらヴァイオリンの演奏が録音されたCDらしい。
「あー…そういやフェオのやつ、師匠のCD大事にしてたな」
カロンがボソッと呟いた。