EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【オーレリアン編】
オーレリアンがサイズの合う白いシャツと黒のズボンに着替えた時、すでに白魔の独奏は終わっていた。
次はフェオドールが主役で白魔が伴奏だ。
ステージの近くまで見に行ったは良いが、オーレリアンが大きくなって小鳥は音楽を聴くどころではなかった。
「いつ元に戻るんでしょうか…?戻りますよね?まさかずっとこのままなんてことは…!」
「落ち着けよ。たかがゲームの景品でそんな凄いものがあってたまるか。せいぜい効果は数時間か一日程度だろ」
「うう……おっきくなっちゃうなんて…。おっきくなっちゃうなんてっ……」
一人置いてきぼりにされた子供のような目で小鳥がオーレリアンを見上げる。
カロンには負けるが、モデル並みにスラッとしていて背も高い大人な彼。
(未来のオーレリアンさんだよね…。成長したらこうなるなんて……詐欺だよ!可愛さどこ行っちゃったんですか!)
「お前、何一人で悶えてるんだ?」
男性を強く感じさせる低い声。
目を合わせれば涼やかで知的な瞳に真っ直ぐ見つめられ、小鳥の顔は一気にカーッと熱を帯びた。