EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【フェオドール編】
『はーい!ストーップ!!キスはズルイよね~』
いっぱいいっぱいな小鳥を助けるためにアルトが割り込む。
「チッ」
小さく舌打ちをして白魔は渋々引き下がった。
『おーい、小動物。大丈夫か?』
真っ赤になって胸を押さえている小鳥の顔をカロンが覗き込む。
「だ…大丈夫、です」
白魔のせいで高鳴った心臓を落ち着かせようと努めながら、小鳥は次のルカと向き合った。
一回、深呼吸をした後にセリフを言う。
「あの、これ…。プレゼントですっ」
「あ、ありがとう!めっちゃ嬉しい!」
普段でもよく見せる照れた笑顔をくれるルカ。
これで終わりかと思いきや、彼は小鳥に一歩近づいた。
真剣な表情で。
「ねえ、これってさ…俺が特別だって、思ってもいいの?」
「え…ルカくん…?」
また一歩、迫り寄る。
「俺、君のことが……」
優しく小鳥の頬を撫でようとルカの手が伸ばされるが――。
ペシッ。
『ここまでだよ、ルカ。どさくさに紛れて告白しないでね』
蜜莉がにこやかな表情でルカの手を払った。