EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【フェオドール編】
小鳥、呆然。
まさかの「出直して来い」発言に戸惑いながら一歩、二歩と下がる。
「ご、ごめんなさい…」
ビビって謝罪までしてしまったが…。
「待て。お前は馬鹿か?正直に出直すな」
グイ、と引き寄せられ熱い眼差しで見つめられる。
「…分かれ。お前が欲しいんだ」
プレゼントは君がいい。
演技だとは重々承知しているが、彼の切なげな瞳が綺麗で小鳥はポケッと見惚れてしまった。
見つめ合うことタップリ三秒。
『うわーやらしー』
カロンの声が小鳥を現実に引き戻してくれた。
『あんたって見掛けによらずムッツリなんだな』
「やかましいぞ。クラヴィエのデカブツ」
自分の番は終わったとばかりに氷河が小鳥から離れる。
それを確認して、カロンがフェオドールを呼んだ。
『そこのちびっ子ぉー。出番だぞー』
本来兄である彼に向かって堂々とちびっ子呼ばわり。
だが呼ばれた本人は特に気にした様子もなく小鳥の前へ進み出た。
「フェオさん、どうぞ。プレゼントです!」
「俺のためにプレゼント…?わざわざありがとうございます」
礼儀正しくお辞儀をしたフェオドール。