EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【フェオドール編】
ちゃんと受け取ってくれたので小鳥が一安心していると。
「…でも、どんなプレゼントよりも君の愛情が欲しい。ダメですか?」
そっと手を握られ、上目遣い。
子供フェオドールの上目遣いを侮ってはいけない。
うるうるした青い瞳は小鳥の心を鷲掴みにした上、母性本能をダイレクトに刺激した。
(か、可愛いぃ!!!!)
大声で「あげます!」と叫びそうになるところをグッと堪えて、小鳥は優しくフェオドールの頭を撫でる。
可愛いから、つい撫でたくなるのだ。
「小鳥さん…!」
何を思ったのか、頭を撫でられていた子供フェオドールは突然嬉しげな顔でギュッと小鳥に抱き着いた。
「きゃ…!」
小鳥がビックリしてよろけそうになったその時。
「危ないっ」
目の前にいたフェオドールの声が急に低くなった。
力強い、しっかりとした腕に身体を抱きしめられる。
「えっ」
慌てて上向くと、小鳥の眼前には普段と変わらない大人フェオドールの姿が。