EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【フェオドール編】
フェオドールは小鳥と目が合うと不安げに瞳を潤ませた。
「フェオさん…?」
リモコンがテーブルに置かれ、小鳥が座っているソファーに彼も腰掛ける。
隣に座るだけかと思いきや、フェオドールは兄弟達がいたら絶対にやらないような「甘え」を見せた。
ゴロンとソファーに寝転がり、小鳥の腰にギュッと抱き着く。
「俺との時間…」
あの一人大好きフェオドールが、ムスッとした表情で自分を構えと主張するデッカイ子供に早変わり。
「フェ、フェオさん…!」
真っ赤になってあたふたしている小鳥の気配を感じ、フェオドールはクスリと笑う。
彼は上目遣いで恋人に迫った。
「ねえ、キスしていい?」
「えっ…」
「……もしかして、気分じゃない?」
「いえいえいえ…!そ、そんなことはっ…!」
「なら、してもいいよね」
最近小鳥は気がついた。
フェオドールはこういった雰囲気になると言葉遣いが普段より優しく、柔らかくなる。