EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【フェオドール編】
脅迫という物騒な言葉を耳にしてフェオドールが目を見開いた。
小鳥も胸をドキリとさせる。
そんな二人にはお構いなしに白魔はポケットからある物を取り出した。
「これ。何かわかる?」
「っ…!?」
「わかるよね?君の大事なものなんだから」
(何…?)
目を閉じている小鳥にわからないそれは、小さなメモリースティック。
フェオドールは驚いてからキツイ表情で白魔を睨んだ。
「なぜ…お前がそれを持っているんだっ」
「したたかに生きるために身につけた知恵のおかげさ。相手を確実に服従させたいなら先に弱みを握っておけってね」
笑顔で白魔は続ける。
「この中身を小鳥に見られたくなかったら、僕の言うこと聞きなよ」