EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【フェオドール編】
「というかさ…カロン、ルカ」
岩に寄り掛かり寛ぎモード全開の白魔がゆったりと口を開く。
「なんで君達までタオル巻いてるの?」
小鳥の他、腰にタオルを巻いて入浴している男子は二名のみ。
指摘されてルカはウッと言葉を詰まらせたが、カロンは平然としている。
「だ、だって小鳥がいるし…!こういうのは、その……ちゃんとしといた方がいいかなって…」
「無駄な恥じらい、じゃないかな?小鳥ちゃんさっきから全然気にしてないみたいだよ?」
確かに静理の意見は正しい。
小鳥は気にするどころか躊躇いもなくちゃぷちゃぷ泳いでフェオドールのところへ戻っていく。
「カロンもルカみたいな理由?それなら笑ってあげるよ」
白魔が薄ら笑いを浮かべようとした時、カロンが首を振って否定した。
「俺はアイドルだから」
「は?」
「どこで盗撮されてるかわかんないだろ?気軽にヌードは曝せない」
大真面目に語る現役アイドルの意見に対し、今まで黙っていたオーレリアンが呆れた溜息をつく。
「普段変装もしないで街中堂々と歩いてる馬鹿が今更何言ってんだか」