EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【フェオドール編】
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「行くぜフェオ。覚悟しろよ」
「カロン、ふざけるな。こっちにはマドモアゼルがいるんだぞ。白魔も…頼むからそんなに目をギラつかせないでくれ」
「チーム戦だからね。カロンとペアだなんて先行き不安だけど、小さなプリマドンナの血は僕も味見してみたいからさ」
誰が言い出したのか「温泉と言ったら卓球だ!」の一言で始まった卓球ダブルス。
温泉から上がった彼らは小鳥同様、旅館の浴衣に着替えて遊技室に来ていた。
「行くぜ…よっと!」
カロンがフェオドール・小鳥ペアに向かってサーブを打つ。
ちなみにまだ小鳥は子供のまま。
卓球は未経験とのこと。
フェオドールが頑張らなければ確実に負ける試合だ。
「…っ!」
本来なら小鳥が取るべき球をフェオドールが返す。
なんせ「負けたら小鳥の血をもらう」と言い出した二人だ。
白魔とカロンなら冗談じゃなく本気でやりかねないのでフェオドールも真剣になる。
「ふふ、フェオドールが必死だね。面白い!」
白魔が余裕そうに打ち返し、ラリーが続いた。