EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【フェオドール編】
「あれ?そういえば小鳥には教えてなかったっけ?俺らの誕生日」
「し、知りません…」
ならばと、今更ではあるがルカが個人情報を教えてくれる。
「フェオの誕生日、7月7日なんだ。今日で6月終わりだからさ、後少し」
テーブルの上にある卓上カレンダーをルカと二人で見ていると、カロンが割って入って来た。
「それだけじゃねーぞ。7月7日は親父の誕生日でもある」
「ええ!?ジェラルドさんの!?フェオさんと誕生日一緒なんですか!?」
「参ったね。また何か贈らないとウザイ感じに泣き付かれてしまうよ。面倒な人だから」
静理が読んでいた本をパタンと閉じた。
辛辣な言葉を吐きつつ白魔を見る。
「去年は何をあげたんだい?」
「ん?んー…なんだったかな?去年は僕の担当じゃなかったから記憶にないよ」
首を傾げる長男。
するとハッキリした声が居間に響いた。
「肩揉み券」
発言者のカロンを全員が驚いて見遣る。
「去年は肩揉み券五十枚やった」
「そんなもん作ったのかよ…。てかそれ有りなの?」
「有りじゃね?親父の奴、喜んで飾ってたぞ。額に入れて」
「使えよ!!」
ルカとカロンの会話を聞いて「じゃあ今年もテキトーでいいね」と静理は結論づけた。