EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【フェオドール編】
次の日、約束の二時ピッタリに小鳥の部屋の扉は上品な音を響かせた。
「あ!フェオさんが来た!」
鏡で身だしなみの最終チェックをしてから扉を開ける。
扉の前には予想通りフェオドールがいた。
「準備はいいか?」
「はい!」
「では行こう」
言ってからフェオドールはハッと気がついた。
「あの…どうかしましたか?」
ジーッと小鳥のスカートを見つめるフェオドール。
今日の小鳥はお出かけということで、チェック柄が可愛い赤のミニスカート着用だ。
(スカート、なんかおかしいのかな…?)
自身のミニスカートを無表情で見つめられ、小鳥は内心冷や汗をかいた。
「フェオさん…?」
「いや…すまない。俺としてはロングスカートが好ましいと思うんだが…」
彼の好みではなかった。
穴があったら入りたい心境で小鳥が頬を赤らめていると…。
「マドモアゼルなら短いものでも悪くない。好ましく感じる」
「え…」
まさかのどんでん返しに目を丸くする。
「可愛い」
小鳥の瞳を直視してフェオドールはニコリと微笑んだ。