EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【フェオドール編】
(二十代の人が欲しそうな物…。うーん…フェオさんの場合は何が良いんだろう?)
あまり物欲がなさそうなフェオドールだから余計わからない。
「つーかマジでプレゼントどうするかな…。また血みどろケーキでも作るか」
「え…カロンさん、何ですか?血みどろケーキって」
「そのまんまの意味。生クリームの代わりに鮮血を…」
「それ、兄様好きじゃないぞ」
すかさずオーレリアンが却下する。
「ケーキは買わないんですか?」
「うん。特に絶対必要でもないし」
ルカの言葉を聞いて小鳥はハッと思いついた。
「なら、私が作ります!」
真っ赤なケーキは作れないが人間が食べるケーキならどうにかなる。
「あっ…でも、食べてくれなかったり…」
「それはないよ!血みどろケーキじゃなくったって俺達食べれるし!」
大丈夫!と保証してくれるルカ。
その横でオーレリアンが珍しく協力的な発言をする。
「ケーキなら、兄様はモンブランが好きだ」
有り難い教えに小鳥は顔を輝かせた。
「わかりました!ありがとうございますっ」
「べ、別に…お前のためじゃないし。兄様の誕生日なんだから、兄様に好きなもの食べて欲しいと思うのは当然だろ」
ちょっぴり照れているオーレリアンにもう一度お礼を言う。
そんな訳で、小鳥の贈り物は手作りケーキに決まった。