EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【フェオドール編】
(で…なんで僕がこいつとデートしてるみたいになってるんだよ。おかしいだろ、この状況)
あれから人間居住区のスーパーを訪れた二人。
買い物を終わらせて疲れたからと、現在カフェに入ってまったりしている。
人間居住区にあるこの店にはもちろん闇人用の血液など提供していない。
オーレリアンは仕方なくコーヒーを飲んだ。
「う…苦い」
「お砂糖とミルクありますよ?入れますか?」
「うん」
素直にそれらを受け取るオーレリアン。
苦いものは大嫌いだ。
「兄様ならブラックで飲むんだろうな…」
「え?でもさっき、フェオさんはスッゴク甘いモンブランが好きだって…」
「基本、兄様はなんでも平気。ただ、突き詰めてるのが好きなんだ。激辛とか、めちゃくちゃ酸っぱいとか、ゲロ甘とか」
「……なんか、変わってますね。普通そういうのって嫌いな人が多いんじゃ…」
「兄様を変人だって言いたいのか?」
「いえ!そういうわけじゃ!」
ギロリと睨まれ慌てる小鳥。
それを面白げに眺めつつオーレリアンは甘くなったコーヒーを啜った。