EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【フェオドール編】
(う、ああっ…!フェオさんの笑顔…華やかすぎて見てらんないよ…!)
金髪が眩しいうえにセクシーさと上品を合わせた笑顔が綺麗すぎてツライ。
兄弟の中で一番美人な彼に微笑まれたら誰しも顔を真っ赤にして目を背けるだろう。
でないと胸の高鳴りが落ち着かず、あまりの興奮に失神してしまうこと請け合いだ。
「どうした?マドモアゼル」
「あ…何でもないです!い、行きましょう!」
天然な彼は自分の笑顔が他人に与える効果の物凄さに気づいていないらしい。
小鳥を見てキョトンとしている。
そんなフェオドールの今日のスタイルは、白い長袖シャツに黒のズボンというシンプルなものだ。
シャツの胸元は品良くはだけていて、胸ポケットには一輪の青薔薇が飾られている。
(フェオさんはこういう格好してることが多いよね)
普段からフェオドールはシンプルだ。
落ち着いた服が好みなのか、派手にオシャレをしている姿を見たことがない。
けれど、あえてオシャレを意識しなくても格好良く見えてしまうのがフェオドールなのだ。
見た目がいいため、かなり得をしている。