EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【静理編】
クラヴィエ兄弟が全員そろったのは、小鳥が泣き疲れて眠っている間だった。
もともと彼女を参加させる気はなかったため、そこは問題ない。
問題があるとすれば、それは静理の方だ。
自分で思っているよりも静理は精神的にダメージを受けている。
彼は集まった兄弟の前で憂鬱な溜息を吐き出した。
「静理どうしたの?めっちゃ暗くない?」
ルカが遠慮なくズバッと問いかける。
静理は苦笑するしかなかった。
「話、とは……?」
フェオドールが本題を促すも、それを見事に遮った弟が一人。
カロンだ。
「そんなことより静理。今日は小動物と一緒にどこにいたんだ?かなり探したんだけど。見つからないとかスゲー怪しい」
「ま、まさかっ、小鳥をいかがわしいお店に連れてってピーでピーしてピーなことを!?」
「ルカ、ピーって何さ。恥ずかしがらずに言ってごらん」
白魔がからかう気満々でニヤニヤとルカを見た。
ルカは真っ赤になって力強く主張する。