EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【静理編】
「てかマジでビックリした!授業中にいきなりだったし」
「そうそう。テスト近いし、寝ないで陰険な試験問題でも作ってたんじゃねぇ?」
「ハハッ、それは僕も見てみたかったな。あの静理が貧血で倒れるとか、後々まで語り継げる笑い話だね」
居間に入ろうと、小鳥が扉を少し開けた時、そんな会話が中から聞こえてきた。
ルカとカロンと白魔が話している。
静理のことを。
「……静理さんが……倒れた……?」
「おー、小動物」
「え、小鳥!?」
「そんなところに立ってないで、こっちにおいでよ。僕のプリマドンナ」
彼らが小鳥に気づき、中へと誘う。
小鳥は空いているソファーの端っこに座り、何があったのか問い掛けた。
「あの、静理さんが倒れたって、聞こえたんですが……」
「うん。今日、学校でさ、俺達の授業中にいきなりぶっ倒れたんだよ。貧血って噂だけど、静理に直接聞いたわけじゃないからよくわかんなくて」
ルカの説明に小鳥は「もしや」と思う。
「今、静理さんは……?」
「もう帰ってきてんだろ。部屋で寝てそう。俺も眠い……」
カロンが小鳥に答えながらあくびをした。
(私の、せいだ……私が……)