EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【静理編】
(でも、本当に今日は静理さんから血をもらうの、やめておこう)
だが、腹は減る。
ーー俺以外の体から、吸わないで欲しい
静理のお願いが頭の中でリピートされた。
(じゃあ、オーレリアンさんみたいにコップで飲めば……!)
便利なブラッディーボトルの存在を思い出し、小鳥は誰にともなく問い掛けた。
「あのっ、オーレリアンさんが普段飲んでる血が入ったボトルって、私も飲んで大丈夫ですか?」
「あれ飲むの?僕の血の方が美味しいと思うよ?」
「あんたの血って飲んだら呪われる類いのアイテムじゃね?」
「カロン、口を開けなよ。その舌切ってあげるからさ」
カロンが挑発するようにべーと舌を出し、白魔がナイフを構える。
そんなお遊びに無視を決め込んだルカだけが真面目に話を聞いてくれた。
「やっぱりまだ吸血行為には慣れない感じ?ブラッディーボトルなら白魔が管理してるけど……おい白魔!カロンと遊んでんなよ!在庫どんな感じ?」