EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【静理編】
「なら私も、納得できません」
「えっ」
「私は、静理さんに罪滅ぼしをしてもらいたいわけじゃないですから……そんなことを言う静理さんとは、一緒にいたくない……です」
一緒にいたい。
それこそ小鳥の本音だったが、自分に静理を強制的に縛りつけるような「一緒にいる」では嫌なのだ。
それではいつまで経っても心は満たされないまま。
きっと、前には進めない。
「君は……俺のことを拒絶するんだね」
静理は目の前に立つ小鳥の顎を指でクイと上向かせた。
深い闇を覗き込むかのように静理の赤い瞳が小鳥の顔をジッと見つめる。
「いっその事、俺無しではいられないように君を調教してしまいたいよ。そうできたら、楽なのにね」
親指で小鳥の唇をふにふにと押し、その感触を楽しんでから、静理は綺麗な笑みを浮かべた。
「小鳥ちゃん。君がどれだけ俺を拒もうとも、諦めないから。覚悟して」
はいも、いいえも言えずに小鳥は固まった。
つまり結局のところ、静理は自分の行動を全く変える気がないのだ。
(後で白魔さんから、いっぱいブラッディーボトルもらわなきゃ……!)
そう心に決めた小鳥だった。