EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【静理編】
これには三人とも耳を疑った。
オーレリアンがギロリと小鳥を睨む。
「は?お前今なんて言った?」
「い、家出を、したいなぁと……」
「許すわけないだろ馬鹿」
オーレリアンの言葉がグサリと小鳥に刺さる。
だが小鳥としても引き下がるわけにはいかない。
「でも、私、どうしても……静理さんがいないところに行きたくて」
「まあまあ、落ち着け小動物。こっち来てここ座れ」
「静理と、何かあったのか?」
カロンが小鳥を手招き隣に座らせる。
フェオドールが心配そうに尋ねながらドラマを停止させ、テレビを消した。
「うぅ……聞いてくれますか?」
「さっさと喋れば?今なら静理いないし、お前の愚痴の方がドラマより面白そうだから聞いてやるよ」
オーレリアンからOKが出た。
小鳥は少し心苦しく思いながらも口を開く。
「静理さんが、毎日血液の押し売りを……」
「それって、あれか。この前、あんたが三日に一回とか言ってた」
「はい。いりませんって言っても全然わかってくれないんです」