EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【静理編】


 そしてパーティー当日の日曜日。

眠りから覚めた小鳥はボンヤリしつつ、いつも通り身支度を済ませて廊下に出た。

キッチンの方にブラッディーボトルを保管しているため、寝起きの食事となれば移動しなければならない。

日々の糧に関しては結局、あれからまた静理と話した時に「吸血行為は三日に一回」と決まった。


ーー静理さんのことが大好きで、大切だから、体を大事にして欲しいんです。なので、吸血は三日に一回でいいですよね?


大好きと大切を強調しつつ笑顔で言うと、静理は嬉しさでよろめきそうになりながら素直に頷いてくれたのだ。


(静理さんて、もしかしなくても好きって言葉に弱いのかな?)


反応を見るに、そんな気がする。

静理にお願い事がある時は大好きアピールをするのが効果抜群だと小鳥は学んだ。

さて、そんなつい最近の出来事を思い出しながらキッチンで過ごし、再び自室に戻ろうとした時のこと。

廊下を歩いていた小鳥がふと居間の扉を見ると、そこには「小鳥は立ち入り禁止!!」と書かれた紙がペタリと貼られていた。

「私は、立ち入り禁止……?」

パーティーの準備でもしているのだろうか。

小鳥が紙を見ながら考えていると、急にその扉が開き、中からルカが現れた。

< 161 / 204 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop