EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【静理編】

クラヴィエ社のロゴは薔薇。

背中に押されるそれがクラヴィエ社商品の証明となる。

「僕の役目はね、見た目最悪だけど血だけは美味しいAとBの子達を血抜きしてブラッディーセラーに寝かせることなんだ。美人な子の売りはフェオドールが担当してる」

「僕は顔も血も最高ランクの人間のクローン作成担当」

「クローンを…?」

「味の良い子は大量生産しちゃおうってことだよ。君達人間だってスーパーに大量生産品置いてるでしょ?あれとおんなじさ」

食糧としての、人間の大量生産。

意味を理解した瞬間、小鳥の背筋にゾクリと悪寒が走った。

「どうしたの?僕のプリマドンナ。震えているよ?」

クスクス笑う白魔に頬を撫でられる。

「お前が思っている以上に世界は残酷なんだ。僕らにとっても……お前らにとっても…平等に」

オーレリアンの沈んだ声が空気を重くした。

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