EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【静理編】
「誓也!いらっしゃい。珍しいね、連絡無しで来るなんて」
「ああ、ごめん姉さん。父さんに急に呼び出されて、すぐ行って来いって言われて。慌ててた」
「何でもかんでもジェラルドの言う通りにする必要はないからね」
「うん。けど、早く渡した方がいいのかなと、思って……」
居間へと移動しながら誓也がゴソゴソと鞄の中から何かを取り出す。
居間のテーブルに誓也はそれらを置いた。
手紙と、小ビンだった。
「……この小ビン、怪しくないかい?」
「あ、あは、は……」
小鳥は笑うしかなかった。
怪しさは否定できない。
「父さんから。二人にって」
「ジェラルドからだなんて、やっぱり怪しいよね。今度は誰にどんな迷惑をかけるつもりなんだか……」
「と、取り敢えず、手紙を読んでみましょう!」
小鳥にそう言われ、静理が手紙を八つ当たり気味に開封する。
そして読み上げた。