EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【静理編】

そして、その日の就寝前。

二人の寝室では、例の小ビンを持った小鳥がニコニコしながらちょこんと柩のベッドに座っていた。

「静理さん、この薬、錠剤みたいです。ビンの中に白い玉がいっぱい入ってます」

「そう……本当に、飲むんだね?」

「はい!静理さんも飲んで下さいね」

「わかったよ。なら水を持ってこようか」

そう返事をする静理が浮かない顔をしていることに気づき、小鳥は部屋を出て行こうとする静理の服をキュッと掴んだ。

「静理さん、もしかして、薬は使いたくないですか……?」

「え?」

静理が小鳥を振り返る。

彼女は泣きそうな声で囁いた。

「私達に、子供は……必要ありませんか……?」

「違う!!そんなこと少しも思ってない!俺だって、君との子供は欲しいんだよ。ただ……やっぱり、気にしていたのかな、と……考えてしまって。今の君が凄く嬉しそうだから……子供ができないことを、本当はとても気に病んでいて、今まであまり幸せじゃなかったのかなって」

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