EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【静理編】
「ここにいるなら勉強に関係ない話は慎むように」
「良いじゃん別に。教えてくれたって。小動物も知りたいよな?」
「えっ!?」
いきなり同意を求められ困惑する小鳥。けれど勿論、心の中ではこう思っていた。
(……知りたい。静理さんのことなら、何でも)
「ほら、小動物の目を見てみろよ。チョー期待してる。あんたの恋バナ」
「悪いけど期待には応えられないよ」
静理が苦笑しながら小鳥を見る。
どうやら秘密らしい。
「ふーん。俺さ、この前、校舎裏であんたが告られてんの見ちゃったんだけど」
このカロンの発言に小鳥はドキリとした。
(校舎裏…?静理さんが、誰かに告白された…?)
「覗き見かい?悪趣味だね」
「あんた断ってたよな。ケッコー可愛い子だったのに」
カロンの言葉に小鳥はボコボコと精神を殴られた。
(可愛い子……)
可愛い子が静理に告白をしていた。
けれど断ったらしい。
断ったのだからホッとするものの、小鳥は自分の知らないところで女子に人気がある静理のことをモヤモヤした気分で見つめた。
「よし、じゃあ今から静理先生の恋愛授業な」
「白魔にでも頼んだらどうかな。喜んで教えてくれるよ、きっと」
「白魔に聞いてもつまんねーし。愛と死は隣り合わせとか言い出して可愛い女子を殺すまでの血生臭いプロセスを語るんだぜ。ほぼ確実」
「まあ、確かに……白魔に聞いたらそうなるだろうね」