EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【静理編】

静理と一緒に行った闇市場で彼の家を訪ねたことを思い出す。

小鳥は理王の長い金髪や、穏やかそうに見えて油断ならない眼差しを頭に浮かべながら手紙に目を通した。


ーー先日はせっかくお越しいただいたのに何もおもてなしができなかったこと、大変心苦しく思っております。ですから、今度また改めてゆっくりとお話し致しましょう。いつでも「plu × ar」にてお待ちしております


「誰から?」

静理に問われ、小鳥は恐る恐る名前を告げた。

「あの……理王さんから、です」

「えっ、見せて」

一瞬驚いて、すぐに目を細める静理。

小鳥が手紙を渡せば、静理は文章に視線を落としてから嫌悪を露わにそっと手紙を置いた。

「……行くことないよ。無視していい」

「理王って、あいつか?よく俺達の衣装つくってくれてるファッションデザイナー」

「君の衣装のことは知らないけれど、確かに彼はファッションデザイナーだよ。ここに書いてあるplu × ar(プル×アル)も彼の店だ」

「あ、知ってるその服屋。へぇー、あいつの店だったのか」

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