EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【静理編】
確かに言われた。
それを繰り返すカロンに小鳥は疑問をぶつける。
「何が、危ないんですか?私にはそれが何なのかわかりません。誰も教えてくれないから……知りたいんです」
「へぇ……随分とまあ必死に噛み付こうとしてくるのな。小動物のくせに」
必死に見えるのだろうか。
指摘されて恥ずかしくなりカロンから少し視線を下げる。
そんな小鳥を見下ろしてカロンはニヤリと笑った。
「わかった。あんたがそこまで言うなら協力してやっても良い」
「本当ですか…!?」
「ああ。連れてってやんよ、その店。ただし吸血一回な」
やっぱりそれは回避できないことなのか。
小鳥はうぅと唸った。
「吸血一回で、本当に連れてってくれますか?」
「なんだ?二回が良いって?欲張りだなあんた」
「違いますっ!一回!一回ですよ?一回ですからね?」
「わかったから、ほら、首出して」