EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【静理編】



 それからお茶をご馳走になり、小鳥とカロンは特に何事もなく理王の店を出た。

すぐ帰宅するのかと思いきや、カロンに「買い物付き合って」と言われ雑貨屋巡りをすることに。

結局、かなりの時間を外出に費やしてしまった。

「はぁぁあ…………」

「カロンさん、そんなに溜息つくならアルパカさんも買えば良かったじゃないですか」

「……あのアルパカ軍団、もはやテロだろ。今日はカピバラ狙ってたのに、あいつらの顔が頭から離れない…」

たまたま雑貨屋で見かけたアルパカのデッカイ抱き枕。

絶対買う!と決めていたカピバラクッションを抱きかかえたままカロンはアルパカ軍団の誘惑にグラグラ揺れた。

「………決めた。今度行った時まだ残ってたら運命だと思って買う」

自宅への道を歩きながら宣言するカロン。

隣で苦笑しつつ、小鳥がふと前を見た時だった。


(あれ?あそこにいるのは……静理さん?)


薄暗い、静かな住宅街。

あと少しで屋敷に到着というところで、小鳥は前方に静理の姿を見つけた。

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