EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【静理編】
「実はプル×アルに行ってきた」
「っ!!」
息を呑む静理。
先程とは反応が違った。
「何もされなかった!?」
勢い良く小鳥に詰め寄り、怖い程に真剣な表情で問いただす。
「は、はい。大丈夫です」
「っ……どうして、行ったりしたんだい。危険過ぎる……」
「ごめんなさい……。でも、理王さん……怖くなかったですよ」
「そんなの上辺だけかもしれないだろう!彼が裏で人間という名の商品をどんな風に扱っているのか、俺はよく知ってる。価値がないとわかれば簡単に捨てるし殺すことに躊躇いなんてないんだ」
つい最近の理王からの出荷指示では十代の少女が多く求められていた。
小鳥のことは商品ではないと本人の前でハッキリ言ってやったが、気に入られたら狙われてしまうかもしれない。
「そんな相手に近づいて、もし君が……」
辱められたり傷つけられたり、最悪の場合、殺されたりしたならば。
(死……?小鳥ちゃんが……?)
血の海を想像する。
普段、自分が商品に対して行っている調教の光景を思い出し、静理は戦慄した。