EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【白魔編】
「白魔さんは器用なんですね」
「ん…あまり実感ないけど…そうなのかな?」
「そうですよ。私なんか不器用で…前髪斜めに切ったことあります」
「ハハッ、なら今度小鳥の髪、僕に切らせてよ」
目を開けた白魔が小鳥と視線を合わせる。
「整える程度でいいならしてあげる」
彼の指がそっと小鳥の前髪に触れた。
「い、良いんですか?」
「もちろん」
「じゃあその時は、お願いします」
嬉しそうな顔をする小鳥に白魔も自然と笑顔になった。
「ねえ、そろそろ流してよ。早く身体洗ってもらいたいからさ」
「えっ!か、身体は…その…」
赤くなった小鳥の頬に唇を寄せ、白魔は囁く。
「上半身だけでいいから。お願い」
おねだり上手な彼に敵うはずもない。
この後、小鳥は羞恥に耐えながら頑張ったのだった。