EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【白魔編】
「か、家族は…多い方がいいです…。明るい家庭が…理想です」
「いいよ。その理想、僕が現実にしてあげる」
誓うように唇を重ねられ、小鳥はドキドキしつつ従順にそれを受け入れた。
「可愛い反応…。ねえ、今日こそ君のお許しを得たいんだけど。いい?」
欲情を孕んだ彼の瞳に抱かれてしまいそう――。
小鳥がボンヤリそんなことを思っていると、白魔が焦れたように小鳥の身体を組み敷いた。
「小鳥、僕に被虐趣味はないんだよ」
「え…?」
「焦らして楽しむことは好きだけど、焦らされて楽しむ趣味はないのさ」
首から鎖骨にかけて、ゆっくりと白魔の指が小鳥を撫でる。
「僕を愛してるなら……受け入れてほしい」
狡いとわかっていて白魔は言った。
こう言えば小鳥は受け入れるしかないだろう。
けれど、狡いと罵られようとも後悔はしないし発言を取り消す気もない。
「答えを、聞かせて…」
懇願する声には切なさが滲み出ていた。