EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【白魔編】


――つまり君が死んだら僕も死ぬってことさ


小鳥の目がパチリと開いた。


(そうだ…私が死んだら白魔さんまで…)


もしもの最悪な未来を想像して小鳥は身体を震わせる。


(もし私が早死にしちゃったら…白魔さんも一緒に死んじゃう…。子供がいたら…その子は――)


一人になってしまう。


「……白魔、さん……」


かすれる声で呼び掛け、彼を見上げる。

「ん?どうしたの?」

幸せが満ちる白魔の瞳。

小鳥は罪悪感で胸が苦しくなった。

「わた、し……やっぱり…子供、いりません」

「え……?」

「ほしく…ないです」

俯いて声を絞り出す。

小鳥は泣きそうになるのを堪えた。


「急に、どうして?」


怒ることなく、白魔が穏やかに問い掛ける。

「だって…もし私が早く死んじゃったら…白魔さんも亡くなって……子供に寂しい思いをさせちゃう…。そんなの…嫌です」

両親のいない寂しさを、孤独を、ツラさを味わわせたくない。

小鳥の精一杯の親心。

「ずっと、二人きりでも…私は…」


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