EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【白魔編】
「男の子!?」
やはりそうか、という思いより、ハズレであって欲しかったとショックを受ける。
(こんなに可愛いのに、男の子とか詐欺だよ…!)
「ヴォルフ、お客様に対して失礼な発言をしないように」
柔らかな口調で注意するダンクラート。
「はーい。オジイ様」
ヴォルフは前を向いてお行儀良く姿勢を正した。
それを見て白魔も席に戻る。
「ワタシの息子がすまないねー、ホワイト・デビル、リトル・バード。あれで悪気はゼロだからさ」
「男の子なのに、どうして女の子の格好を…?」
小鳥が恐る恐る聞いてみると、ニコニコしながら本人が答えてくれた。
「ボクはルカくんが大好きなんだ。カレのお姫様になりたくて女の子になる特訓中なの」
父があれなら子もこうなるのか。
ちょっと心配になった小鳥だった。
「でもキミ、愛を誓ったのがハクマで良かったね。もしルカくんだったらボクはキミを――犯してたかもね」
最後だけで低く鋭く囁かれ身体がビクリと震える。
青くなった小鳥を覗き込んでヴォルフは楽しげに笑った。
「ハハッ!可愛い反応!そっか、女の子ってゾクッとするとこういう反応するのかぁ~」
「ちょっと、僕のプリマドンナで遊ばないでよ。不愉快」