EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【白魔編】
「そういえば、白魔さんはアクセサリー全然つけませんね」
ふと気づいて話題にした小鳥に、白魔が苦笑する。
「嫌いってわけじゃないんだよ。ただ面倒臭いだけで。指輪は特に……してると弾きづらいのさ。ピアノが」
「あっ…」
納得してしまった。
それならブレスレットの類いもうっとうしいだろう。
「まあ、鎖を通して首にかければ良いことなんだろうけど…それなら指輪じゃなくても良いってことになるし。君だけ指にしてるなんてちょっとズルイし」
独り言のように言ってから白魔は小鳥の手を取った。
「弾く度に外して無くしたら馬鹿みたいだからさ、指輪以外じゃ…ダメかな?」
指輪は魅力的だけれど、本音はこれなのかもしれない。
小鳥は照れまじりに微笑む。
「何でもいいです。白魔さんとお揃いなら、何でも…」
「ありがとう。この店に何か丁度良いものがあればいいけど…」