EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【白魔編】
「何言ってるの。君は全然悪くないよ。悪いのは人間を敵対視してるクズ以下の連中さ」
車に乗り込んでさっさと移動を開始する。
二人はそこから少し離れた場所にあるショッピングモールへと向かった。
「ここは大丈夫だと思うけど、念のため聞いてみようか」
店員に確認をして人間も大丈夫とわかり、一安心。
小鳥はホッとしたけれど、白魔はまだ浮かない表情だ。
「白魔さん…?何かまだ気になりますか?」
「ああ…ちょっと嫌な情報を耳にしてね」
店員から聞いたそれを小鳥にそっと耳打ちする。
「今この街では闇人国際軍事会議が開かれているらしい」
「それって…?」
「人間をどう支配下に置こうか話し合うくだらない会議だよ。今回の議題は共存主義をどう駆逐してやろうかってところかな?」
嫌みたっぷりにクスクスと笑ってから、白魔は真剣な眼差しで周りを見回した。
「つまり、この街には人間嫌いの軍人が集まってるってことさ」
「っ!」
「まあ、奴らもむやみやたらに絡んではこないだろうけど、あまり僕から離れないようにして。いいね?」