EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【白魔編】
注意しろと言われ緊張した小鳥だったが、その後は何事もなくショッピングを楽しむことができた。
小鳥の洋服を見たり、白魔の好きなCDを試聴したり。
安いアクセサリーショップにも入ったが、そこでは何も買わずに出て来た。
「そろそろどこかで休憩しようか」
「はい」
白魔の提案に頷いて近くのカフェへ。
カフェと言っても白魔はコーヒーではなくブラッディーボトルを注文。
小鳥はコーヒーとシンプルなチョコレートケーキ頼んだ。
「どう?美味しい?」
「はい!とっても」
ニコニコしている小鳥を見て白魔の機嫌も浮上する。
同時に彼の悪戯心がくすぐられた。
「そんなに美味しいなら味見してみようかな」
「え?…あっ!」
小鳥が握るフォークを自分に引き寄せ、パクリ。
ケーキを一口味見して、白魔は自身の唇をペロッと舐めた。
「ん…甘いね」
「あ、甘いのは、嫌いですか…?」
彼の唇に見惚れていた小鳥が慌てて視線をそらし、話題を提供する。
「いや…むしろ好きだよ。血も甘いのが好みさ」
妖艶に微笑みながら白魔は小鳥の顎を指先でクイと上げ、自分と視線を合わさせた。
「君の血も甘いよね。だから好き」
誘惑されたようで小鳥の顔がぼふんと赤くなる。
そんな小鳥を白魔は笑顔で堪能した。