EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【白魔編】
「お!おおおっ!」
ランベルトが歓声を上げた。
彼の視線は白魔と氷河を交互に行き来している。
(《子供にもどーる》って…そのままの意味…?)
小鳥は恐る恐る隣の白魔を視界に入れた。
すると、座高が低くなった白魔の姿が。
「白魔…さん?」
そっと呼び掛けてみると、だぼついた服に驚いている少年期の彼が不安げに小鳥を見上げた。
「あ…僕……。え…?ここは…?」
「白魔さん…?」
キョロキョロと辺りを見回し、白魔はランベルトに目を留める。
「ランベルトさん…?ここはランベルトさんの家なの?」
「その通りだよホワイト・デビル!嗚呼、可愛い可愛い昔のキミだね!ガバッと抱き着いてムギュッとしたい!」
ランベルトの鼻息の荒さにビクッとした白魔は隣にいる小鳥の服をキュッと掴んだ。
無意識だろうが、小鳥にはそれが嬉しくて胸がキュンとなる。
「ここはどこだ?貴様らは誰なんだ。説明しろ」
小鳥の反対側で刺々しい氷河の声がした。
いつもより高い声に反応して振り向くと、白魔と同じで十歳くらいに逆戻りした少年氷河がいた。