EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【白魔編】
「お姉さん…!僕は白魔だよ。僕の名前も覚えてね」
「は、はい!」
氷河に対抗心を燃やしたのか、急に白魔がグイグイ迫ってきた。
小鳥に名前を言ってから氷河をキッと睨みつける白魔。
ちびっ子氷河も睨み返すものだから、小鳥を挟んだ二人の間にバチバチと見えない火花が飛ぶ。
「あの…いつになったら白魔さん達は元に戻るんですか?」
「なーに、心配せずともすぐデッカクなっちゃうさ」
ランベルトがカラカラ笑う横でダンクラートが孫にこう命じた。
「ヴォルフ、服を貸して差し上げなさい」
「はーい。ねえねえ、女子用と男子用どっちがいい?」
「男子用に決まっているだろう。馬鹿なのか貴様は」
「僕も、貸していただけるなら男性服がいいな」
こんな訳で食事を終えた後、背が縮んだ二人はヴォルフに服を借りて着替えたのだった。
白魔はカジュアルな白いパーカーに黒のズボン。
氷河は黒いパーカーにジーパンだ。