EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【白魔編】

白ウサギさんの客間にて、一つのソファーに並んで座る白魔と氷河。

足を組んで背中をソファーに預けている氷河に対し、白魔はきちんと行儀良く腰掛けている。

そんな彼らを真向かいの椅子に座って眺める小鳥。


(どうしよう…さっきから沈黙が重いよ!何か、会話を…)


話題を探していると、急に氷河が口を開いた。

「なあ、小鳥。お前、チェスはできるか?」

「え?」

「暇だから付き合え。そこにあるだろう?」

近くの棚に飾られていたチェスセットを指差し、氷河が誘う。

「私…チェスはやったことなくて…」

「なんだ。チェスもできないのか」

鼻で笑う氷河にムカッとしたのは小鳥ではなかった。

白魔が隣にいる氷河を睨む。

「ねえ、そんな馬鹿にしたように言わなくても良いじゃない。君は何様なの?」

「……白魔、と言ったか。お前こそ何様のつもりだ?この俺を睨んだ挙げ句、意見するなんて」

「君みたいに高慢な態度を見せる奴、僕は好きになれない。不快だよ」


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