EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【白魔編】
子供の会話なはずなのにあまりいつもと変わらないような口喧嘩。
小鳥が呆気に取られて聞いていると、白魔が立ち上がって小鳥に近づいた。
「小鳥さん、僕といよう?彼がいない部屋に移ってさ、二人でおしゃべりしてた方がきっと楽しいよ」
「おい!お前は俺といろ。チェスができないなら俺が一から教えてやる」
氷河までもが立ち上がり、小鳥に迫ってきた。
(ど、どうしよう!!)
白魔を選びたいが、そうすると氷河がかなり怒りそうだ。
だからといって氷河を選んで白魔を悲しませたくはない。
真剣に悩んでいたその時、バンッ!と大きな音を立ててウサギの扉が開かれた。
「はいはい!スモール・ホワイト・デビル!ワタシと一緒にあっそびっましょ!」
「わっ!驚いた…。ランベルトさんか」
白魔がビクリと身体を震わせる。
「おやおや、何してるのかな?キミ達」
小鳥の顔を覗き込むようにして至近距離まで近づいていた白魔を見て、ランベルトがゴホンと咳ばらい。
「いくらキミ達が夫婦だからって、こういう時にそういうことは絵的にけしからんとランランは思うな~」