EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【白魔編】
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あれからちびっ子氷河もいつもの大きさになり、その日の内にホテルへと戻って行った。
小鳥はというと、白魔にかなり血を吸われたせいでフラフラになってしまい、しばらくベッドから起き上がれない状態に。
なので小鳥はその日、ずっと安静にして体調が良くなるのを待った。
そして翌日。
「まだ無理しないようにね」
「…誰のせいですか」
「あ~…それを言われると痛いな。ほら、こっち見て?そっぽ向いて頬を膨らませてる君も可愛いけど、僕は君に見つめられたいよ」
「おだてたってダメです。私、怒ってるんですよ」
ベッドに寝たまま、起きている白魔をキッと睨みつける。
「もう限界ですって言ったのに…あんなに吸うなんて…」
「だからごめんね。君の血は飲めば飲むほど欲しくなるんだ。魅力的過ぎて抑制がきかないのさ」
「……こんなフラフラじゃ…外、出れません。せっかく旅行に来たのに…」
嘆く小鳥はいつもより元気がない。
悩んだ末、白魔は屋敷内でできる気分転換を考えた。