EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【白魔編】
「どういうことさ!なんで君達がここにいるの!?」
白ウサギの客間のソファーに仲良く並んで座っている弟達を睨みつけ、ご立腹の白魔。
「たまたま海外出張が入ったんだよ」
爽やかな笑顔で静理が言った。
「ふーん。静理の言い訳はそれ。じゃあ次、隣のカロン」
「俺はたまたま海外ロケが入ったんだよなー」
「そう…。君もたまたま、ね?」
笑みを浮かべるものの、白魔の目は笑っていない。
彼の横で聞いている小鳥はハラハラだ。
「じゃあ次。フェオドール」
「……たまたまだ」
「俺もたまたまだよ!」
ルカが焦ったように付け足す。
最後にオーレリアンが踏ん反り返って堂々とこう言った。
「僕は別に。こいつらが行くって言い出したからついて来ただけだし」
「おい、オーレリアン!合わせろよ!たまたまだって!」
ルカがコソッと耳打ちしたセリフはバッチリ白魔の耳に届いてしまったようだ。
クラヴィエ兄弟の長男は声を低くした。
「聞こえてるよ、ルカ」