EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【白魔編】
「今度こそルカくん来たの!?」
「げっ!ヴォルフ!」
現れたのは相変わらずフリルたっぷりのスカートを着て女の子の格好をしているヴォルフだ。
真実を知らなければ美少女にしか見えない彼はルカを発見した瞬間、目をキラリと輝かせた。
「ルカく~ん!!会いたかったぁー!!」
ビョンと跳ねてルカに飛び付く。
「やめっ…抱き着くなっての!おい!!」
「泊まるでしょ!?もちろん泊まってくよね!?決まり!お部屋に案内するよ~!あ、それともボクの部屋に泊まる!?」
「泊まるか!!あっ…泊まる!泊まるけど、お前の部屋は絶対ヤダ」
「えー、遠慮ってやつ?いらないのに~」
「んなわけないだろ!お前に遠慮なんかするかっての!」
「フフッ、そんなルカくんもダーイスキ。さ、こっちだよ~」
やや強引にお泊りが決定し、白魔が舌打ちする前で静理やカロンがニヤリと笑った。
フェオドールは目を閉じて沈黙しているが内心は静理達と同じだろう。
成り行きを見守っていたオーレリアンはやれやれといった表情で息を吐く。
泊まる気はありそうだ。