EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【白魔編】

オッサン呼びも受け入れバッチリらしい。

「話のわかるオッサンだな。さすがランランの親父さん」

「というかカロン、カノジョいないの?うわ~、可哀相」

「…お前が言う?」

憐れみの眼差しでカロンを見るヴォルフに然り気無くツッコミを入れるルカ。

「別にカロンだけじゃないよ。俺もいないからね」

「へー、シズリもモテないんだぁ。オジイ様に頼んで可愛い子紹介してもらいなよ」

モテないのではなく付き合いたいと思える相手がいないだけなのだが、静理は誤解を解くことなく爽やかな笑みを顔に貼り付けた。

静理の薄い反応が面白くなかったのか、ヴォルフはさっさと話し相手を変える。

「フェオドールはモテそうだよね」

「当たり前だろ。兄様がモテないわけない。この前だって数合わせの合コンで迫られまくって疲れたって言ってたし」

なぜかオーレリアンが得意げに自慢する。

当の本人は末っ子の隣で目をつぶり沈黙していた。

「え!フェオ、合コンとか行ってたの!?知らなかった」

新情報を耳にして目を見開くルカ。

すると白魔が茶化すように言った。

「静理とかオーレリアンも合コン行ってみれば?女嫌いが克服できるかもよ?」

「絶対行かない。兄様に誘われたって逃げる」

「俺も無理かな。克服する気もないしね」


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