EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【白魔編】

『あら?あ、そっか。私、魂だものね。ごめんなさいね、オーレリアン』

「謝らないで母様。謝らなきゃいけないのは…僕なんだからっ」

オーレリアンは一度キュッと唇を結んでから、おもむろに開いた。

「ごめんなさい…母様。僕のせいで…母様は…」

『……何のこと?』

「とぼけないでよ!母様が死んじゃったのは僕のせいなんだから…!だから!」

涙目でまくし立てるオーレリアンの口に、マリアンヌはそっと指を当てる。

もういいよ、と教えるように。

『あのね、オーレリアン。私はあの日、死ぬ運命だったのよ。決められた未来だったのだから、それは貴方のせいじゃないわ。オーレリアンが苦しむことなんて何もないの。いい?』

「嘘だ!騙されないよ!」

『母様が嘘ついたことある?』

優しく問われたオーレリアンはボロボロと涙を零して母親を見上げた。

「いっぱい…あるじゃないか…!」

『ふふ、そうだったわね。ごめんね、こんな母様で』

苦笑するマリアンヌがオーレリアンの頭を撫でる。

肉体がないため、その手は金髪をゆっくりと通り抜けた。


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