EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【白魔編】
「………」
なぜいちいち息子の恋愛事情を知りたがるのか。
フェオドールはノーコメントで話が変わるのを待った。
すると、マリアンヌの両手が彼の頬を包み込んだ。
『ごめんなさいね…。私が早く逝ってしまったから、貴方が苦労したわよね。これからもオーレリアンとルカをお願いね』
「はい…」
『こんなことになるならもっと貴方の我が儘きいてあげれば良かったわ~。それだけ後悔してる。お兄ちゃんだからいっつも我慢我慢だったものね。それも自発的に』
「そんなの…別に苦じゃなかったから」
三人兄弟の長男として当たり前のこと。
そう言ってくれるフェオドールをマリアンヌは抱きしめた。
『ありがとね。貴方にはいっぱい感謝してるわ。フェオドール』