EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ【白魔編】
さて、普通にしてて良いと言われたので小鳥はいつも通り屋敷内をうろちょろすることに。
掃除や洗濯を一段落させた後、トイレに行こうと廊下を歩いていた時だった。
「おっーと、そこの愛らしいフロイライン!ワタシを見て!道を教えてくれないか」
「え?」
こちらに向かって廊下を颯爽と歩いてきた見知らぬ人物。
(女の人?誰!?)
スラッとした長身。
ストレートの長髪は白金。
明るい青の瞳。
ハッキリした目鼻立ちからして日本人ではないようだ。
「あ、もしかして今日いらっしゃるお客様…?」
白魔が言っていた通り、服装が古臭い。
白魔はダークパープルだったが目の前の人物は黒に金色のボタンだ。
「んー?ワタシのことを知っているのかな?」
(あれ…?もしかして男の人…?)
中性的な顔立ちのせいで女性かと思ったが、どうやら男性らしい。
声が太い。
「はい。白魔さんならサロンにいます。案内しますね」
「ほうー!いい子ちゃんなんだね、キミは。食べちゃいたいくらいだっ!」
色っぽい眼差しで熱っぽく見つめられ、小鳥はゾクリとした。
さっさと白魔のもとへ案内した方が良さそうだ。